挨拶

本出品会を開催するにあたり、開催の経緯、趣旨についてお話したいと、思います。

 

金魚が日本に伝来して、約500年の年月が経つと言われて居ります。

 

伝来当初は庶民にとっては手の届かない高級な観賞魚であった事は、皆さん御存知の通りです。

 

それが、江戸の元禄年間に至っては、庶民に広く愛玩され何時の間にか、身近な生活に密着した存在になっていたのです。一匹、一匹に個性が有る愛くるしい姿、古人の努力の賜物と言えましょう。

 

既にその頃から大阪らんちゅう及びらんちゅうを中心として各地域および全国レベルで品評大会は行われていた訳ですが、これは旦那衆とか、業者の専門的な皆さんの物で、やはり一般庶民には遠い物でした。

 

今でこそ、愛好家が増えて色々な会がありますが良い魚を創ったり、手に入れるには、とても小遣いの範囲では、難しいのが実態ではないでしょうか?

 

種の改良、究極のスタイルを追求すると言う伝統や姿勢もとても大切な事だと思います。

 

それはそれとして、小遣いで金魚掬いや、お店、養魚場で買った金魚にはこう言った出品展示会が無いのは如何にも寂しく、こう言った金魚が基礎にあってこそ金魚文化が支えられているんじゃないかと考えてしまう方も多いのでは無いでしょうか。

 

そんな仲間やご賛同いただける皆様の想いが相まって、この会の開催に至った次第です。

 

可愛い愛される金魚という趣旨で、審査も一般のお客さんの人気投票で行うようにしました。

 

これを機に、金魚がより一層生活の中で普及してくれればと思って止みません。

 

これからも、回を重ねられれば幸甚です。皆さんの参加と金魚仲間への呼びかけ御支援頂けたら嬉しい限りです。

 

名人戦スタッフ代表 川田洋之助